シューマン によせる詩このページでは、5月9日初演(初演なのです)の♪シューマンアンソロジー♪で使用するオリジナル詩を少しずつ載せていこうと思います。 これが、なんの曲で、またはどんなふうに扱われるのか? それは、当日のお楽しみです。 ドイツ語詩のある歌曲については、逐語訳的に意味をとらえるよりも むしろ「音楽と共生する言葉」として「韻」を重視しました。 そして、もちろんクララ&ロベルトふたりの愛の書簡が元ネタ(笑)です。 これらの言葉を「手紙」で語り合った時代。 人はもっと、美しい言葉の持つ力を信じていたのかもしれません。 ではでは第1弾・・・・・ **************************** 陽光(ひかり)に 満ち溢れ 緑萌える 時代(きせつ)よ 雲雀(ひばり)の囀りは 遠い空に 響くよ 樹々の枝を わたる 風の音(おと)に 心ふるえ 愛は 心の奥に 呼吸(いき)を ひそめて やがて 時代(とき)はめぐりて 愛の夢を つむぐよ 喜びと苦しみ くりかえし くりかえし ***************************** 遠い空の下で 静かに 音をつむいで この心 とらえる きみよ イシスの女神さえ その面(おも)かくす ヴェールを 君の前では、 はずすという 深い海の底で 眠る 真珠の光りにも 似て ああ 音神(ミューズ)に愛されし 乙女よ 逢い見てより 我が ひとみ うつすは 君 ただひとり 月のひかりさえ 色褪せるほどに 闇夜を照らすは 君 ただ ひとり **************************** 強い日差しに たえかねたのか うなだれた花は 夜を待っている 月のひかりに 照らされたなら きっと やさしく 心のひらいて 香り豊かに ふるえる心で そっとうちあける 花開くときを 花開くときを **************************** 指に輝く 金(こがね)の指輪よ この胸にだきしめて くちづけを 贈ろう 幼いあの日の 出会いを思いつ 苦しいあの日も いまはなつかしく 聞いて 指輪よ 嘆きの日々は いつか 静かに よろこびに とけていく 目の前であなたが 微笑むとき 聞こえる 遠い鐘の音(おと)が 始まり告げる 響きよ 指に輝く 金(こがね)の指輪よ この胸にだきしめて そっとくちづけを 贈ろう **************************** いつか 君も 理解(わか)る日が来る 詠(うた)っていたのは 僕の心さ いつも 君のひとみに 愛をささやき続けよう Ich liebe dich. ジャンル別一覧
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